経済補償金の計算ベースについて
労働契約が満了した後、会社が契約を更新する意図がない場合、
従業員に対し経済補償金を支払わなければなりません。
「労働契約法」第47条では、“契約終了前12ヶ月の平均賃金”をベースに、
勤務年数に応じて、経済補償金を支払うことが明確されています。
ここでの平均賃金は基本給ではなく、給与総支給額のことを指します。
つまり、毎月の(基本給+各種類手当て+残業代等)/12ヶ月分
先日、A社を離職する従業員がこの計算式に異議申し出をしました。
「支給額には、自分の社会保険の個人負担分も含んでいる」と主張しました。
ですが、会社側は給与の総支給額は、
基本給、諸手当、残業代、残業食事補助、賞与等で、
控除される項目は、個人所得税、社会保険料の個人負担分、
工会費、遅刻欠勤カット分、と認識しています。
関連法律を調べたところ、「労働紛争案件の審理の若干問題に関する
上海市高級人民法院の意見」(滬高法民一[2007]7号)には、
経済補償金の計算ベースになる平均賃金の項目がはっきりと解釈されています。
この「意見」の条項によりますと、
労働関係が解除されるまでの12ヶ月の賃金等収入の平均額は
経済補償金の算出基準となります。
従業員毎月のもらうべき賃金と、実際もらった賃金に差額が有ります。
この差額とは、各種の控除によるものであり、
個人の負担する社会保険料、税額または工会費も含まれます。
会社が源泉徴収する社会保険料、税金等は、
個人の勤務所得の一部であり、
会社はただ源泉徴収の義務を履行しただけです。
よって、当該金額は収入に算入し、経済補償金を算出する際、
その算出基準に入れます。
従って、従業員が実際もらった給与、
及び会社が源泉徴収した費用(社会保険料の個人負担分、
税金、工会費)の総額をベースに経済補償金を算出します。
ただし、欠勤カット分等は、源泉徴収の費用ではないので、
経済補償金の計算基準に入れる必要はありません。